思い出のとき修理します (集英社文庫) Kindle版
谷瑞恵 (著)

「これ? ちょっと転んだだけ。湿布をしてもらって、数日不便だけど、家の中を歩くくらいは不自由ないわ」
ハルエさんは明里を招き入れ、店に老いてる赤いアームチェアに腰を下ろした。
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作中のハルエさんは、どうやら捻挫していますが、実はもっと重い病気にかかっていて、助からないことが分かっているため、そういう病人のための施設に入るのだということが、この少し先の、本人のいない場面で語られています。
その不治の病気(病名は不明)と、捻挫をきっかけにして、ハルエさんは、ある計画を思いついて、明里に依頼することになります。
まだとても若かったころ、恋心を抱いていた男性を傷つけるようなことを言ってしまい、二度と生きて会えなくなった過去が、ハルエさんにはありました。その取り返しのつかない日に身につけていたワンピースを、若い明里に着てもらって、素敵なデートの思い出を上書きしてもらいたいというのが、ハルエさんの願いでした。
その結果、少しばかり、この世のものではない力が働いたかのような経緯があり、ハルエさんはすでに亡くなっている恋心の相手と相思相愛であったことを確認し、旅だっていきます。
・・・
捻挫は、手首や足首などの関節が傷つくことでおきる怪我で、突き指も、捻挫の一種なのだそうです。
捻挫の処置、あいまいになっていたので、調べてみました。
捻挫してすぐは、冷やして固定し安静に。数日たったら、回復を早めるために暖めて、痛みが引かないようなら、病院で見てもらう……万が一のときのために、頭に入れて置こうと思います。
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