2019年10月23日水曜日

読書メモ…ハーレクインに出てくる病気や障害(口唇裂)



ハーレクインロマンスというジャンルの恋愛小説には、病気や障害を持った人物が、よく登場します。

テーマは恋愛でも、ハッピーエンドがお約束の夢物語というだけでなく、社会性を持った物語になっていることが多いので、たくさん読んでいると、結構勉強になったりもします。

といっても、私がよく読むのは、原作小説ではなく、もっぱらコミックのほうなのですが。

(ハーレクインコミックスは、kindle版が安価だったり、読み放題だったりするのです)


今日読んでいたのは、イタリアのシチリア島の小さな村に、医師として移住する女性のお話でした。



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主人公のアンジーは、ロンドンの裕福な医師の娘ですが、シチリア島でベルナルドという男性と知り合い、恋愛関係になります。

二人の仲は、家族愛の強いシチリアの人々に喜ばれて、近い将来の結婚を強く期待されます。


ところがベルナルドは、アンジーが裕福な家の出身だと知ったとたん、自分がいずれ捨てられると思い込んで、いじけてしまい、アンジーをロンドンに冷たく追い返そうとします。

ベルナルドを諦めきれないアンジーは、財力をと人脈を使って彼の住む町の病院を買い取り、医師として強引に赴任してきます。


裕福さを武器に、最新の医療機器を取りそろえ、病院まで来ることのできない山奥の人々を往診し、予防接種を普及させて感染症を防ぐなど、地域医療ために、献身的に働きます。


アンジーの往診先には、妊婦もいましたが、上の娘のエッラが口唇裂を持って生まれていたため、人目に触れないように隠して育てており、次に生まれる子も同じ障害があるのではないかと、気に病んでいました。その母親に、アンジーは、こう説明します。


「口唇裂は先天性だけど、遺伝の要素は少ないの。今のところはいろんな要素が偶然重なって生まれると言われてるわ。だから、今は安心して出産に臨むことが肝心よ」


その後、家族や町の人々の強力な後押しによって、よりを戻したアンジーとベルナルドの結婚式で、エッラは花嫁の付き添い役に選ばれていました。



ベルナルドがあまりにも不甲斐なかったので、恋愛のお話としてはイマイチでしたが、アンジーの男前な活躍が印象に残る漫画でした。










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