2016年11月23日水曜日

羽海野チカ (著) 「3月のライオン」第一巻  (急性アルコール中毒)(腎臓病)(ネフローゼ症候群)


何度読み返しても、心に沁み入るような満足感のある作品です。

現時点で12巻まで出ていますが、ひさびさに、1巻を再読しました。




羽海野チカ  (著) 「3月のライオン」 第一巻  




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主人公の桐山零と、川本家の人々を結びつけたのは、どうしようもない理由で家族を失ってしまった、深い心の傷と、痛みだったのかもしれません。


一巻目では、川本家の事情は明らかにさせれませんが、家族の中に迎え入れられた零には、家のなかに音もなく横たわる、深い不幸と悲しみの影が見えています。



この先、12巻までの間に、ろくでもない危機が次々と襲いかかってくるのですが、川本家の人々と霊は、唯一無二の新しい家族を守るために、力を合わせてフルパワーで乗り切っていくことになります。



■急性アルコール中毒




零が、川本家の長女、ゆかりと出会ったのは、歓楽街の夜道でした。



先輩プロ棋士たちの嫌がらせで、無理矢理泥酔させられたまま、路上に捨て置かれていた零を、銀座のホステスをしているゆかりが見つけて、介抱します。






 



まともに立って歩けず、強い吐き気に襲われ、言葉もうまくしゃべれない……


若い人が毎年のように亡くなっている、急性アルコール中毒の症状です。



お酒には、致死量があるということを、知っておくべきだと思います。

飲む人の体格や、飲むスピードなどにもよりますが、ウィスキーですと、水割り(ダブル)を十杯も飲むと、命の危険が出てくるそうです。



零は痩せていますし、普段から不摂生をしていて、満足に食事も取っていませんから、あかりに介抱してもらわなければ、命が危なかったかもしれません。




「3月のライオン」の物語の中では、将棋の勝負が命のやりとりのように苛烈であることが、繰り返し描かれています。才能では零に勝てない先輩達に、未必の殺意があったとしても、不自然ではないだろうと思います。




■腎臓病(ネフローゼ症候群)


以前の記事にも書きましたが、
零のライバルの二海堂晴信は、ネフローゼ症候群と思われる腎臓病を持っています。


羽海野チカ 「3月のライオン 」 (ネフローゼ症候群)

http://ikirutakarabako.blogspot.jp/2016/09/3.html





二海堂は、一巻目から登場していて、すぐに川本家の人々とも打ち解け、手料理をふるまってもらっています。

そこで、食事制限について触れている部分があります。







うす味で、たんぱく控えめ。
うちの長女がネフローゼで入院すると、まさにそういう病院食が出されていました。これがもう、悲しいくらい、美味しくなくて……(涙)。


けれども、あかりさんは、薄味でも美味しい手料理をふるまって、二階堂を感動させます。








このメニュー、何でしょうね。






魚の切り身に、クリームっぽいソースがかかっていて、付け合わせがいろいろ。しめじに、サヤエンドウ、あとは不明。


持ち手のついた器に、細長い具がたくさん入っているように見えるのは、スープでしょうか。

小鉢に入った四角い料理は、カボチャか芋などの煮物かなとも思いますが、コンニャクの可能性もありそうです。

左側の皿は、サラダなのか、炒め物なのか・・・・。


3月のライオンの再現レシピは、ネットにたくさん出ていて、クックパッドでもずらりと並ぶほどでけど、この腎臓病向けレシピを再現したものは、まだ見つけていません。



どなたかやってくださらないかなと、ちょっと期待しています。


(自分でやればいいんですけど、写真にとってUPできるような、きれいな調理は無理なので(^_^;)







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