2016年9月27日火曜日

松井優征「暗殺教室 21」 (脳腫瘍)


暗殺教室 21 (ジャンプコミックスDIGITAL) 

松井優征 (著)                     




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完結巻です。殺せんせい、最愛の生徒たちに暗殺されて、みんなを幸せにして、消えていきました……。


その泣けてしかたがないラストのあとに、生前の殺せんせいの休日を描いた、短編作品が収録されています。

そのお話に出てくる梓(あずさ)という女性が、助かる見込みのない脳腫瘍をわずらっていました。


彼女は愛娘の未来を守るために、殺せんせいの暗殺による賞金獲得を狙って、自爆攻撃を試みますが、失敗。

その報復措置として、殺せんせいは、梓の脳腫瘍を麻酔なしで完全除去し、完治させてしまいます。殺せんせいは、教え子の命を守りきるために、外科手術を極めていたのでした。



■脳腫瘍



物語の世界ではよく出てくる病気ですが、実際の発生頻度は、10万人に12人くらいなのだと、ウィキペディアに書いてありました。


日本女性の16人に1人が罹患するという、乳がんと比べると、とても少ない病気なのだなと感じます。

いろいろな作品で、絶望の代名詞のような形で取り上げられるために、治りにくい病気であることは、よく知られています。


暗殺教室の梓は、医師に余命宣告されていて、経済的な問題もあり、治療は諦めた状態でした。






この人は、もしも殺せんせいに出会わなければ、爆死していたはずでした。



脳腫瘍治療の厳しい現実について書かれた書籍としては、かつて紙の本で、次の二冊を、読んだことがありました。


岩田隆信『医者が末期がん患者になってわかったこと』

岩田 隆信, 岩田 規子
『続・医者が末期がん患者になってわかったこと―家族の闘いと看護の記録 』



強い苦痛のなかで、生きようとする気持や、家族との絆のありかたを、極限まで試される病気…そういう印象でした。



助からない病気…というイメージが非常に強かったのですが、次のような事例もあるのだそうです。


漫画【脳神経外科医との会話】
http://usagi421.web.fc2.com/manga4.html


殺せんせいがいない世界でも、家族による渾身の戦いが、悪性の脳腫瘍の進行に打ち勝つこともあるのだと、教えられました。(患者である男性の奥様が、とてもかっこいい…)







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